仮想通貨には、仮想通貨専用の財布があり、これをウォレットといいます。私達が普段使 う日本円は、普段持ち歩くお財布や、銀行の個人口座などに保管して支払いをしたり、送金、入金などをしていますが、デジタルマネーである仮想通貨を保管するには、この専用 のお財布(ウォレット)が必要となるわけです。
仮想通貨ウォレットには大きく分けてホットウォレットとコールドウォレットというもの があり、インターネットに接続されている状態のウォレットをホットウォレット、インタ ーネットに接続されていない状態のウォレットをコールドウォレットと呼びます。
ウォレットでも管理可能
ホットウォレット
まずホットウォレットには、スマートフォン端末上のアプリやパソコン上で管理するもの 、そして取引所のウォレット等があります。
ホットウォレットのメリットとしては、送金、着金が非常に簡単に出来るという点です。
一方デメリットとしては、オンラインに繋がっていることから、ハッカーからのハッキン グ攻撃を受ける対象となります。
お勧めのスマホアプリ&PCアプリ
1) BRD (Bread Wallet) (iOS Andoroid対応)
対応通貨 BTC・BCH・ETH・ERC20トークン
https://brd.com/
2) Ginco (iOS Andoroid対応)
対応通貨 BTC・BCH・ETH・XRP・LTC・Augur・DigixDAO・Enlgma・OmiseGo・Ox・Kyber・Zilla・Status・Dcentraland・Swissborg・TUSD
https://ginco.io/
3) Meta Mask(Google Chrome、Firefox、Opera、Brave)
対応通貨 ETH・ERC20トークン
https://metamask.io/
4)MyEtherWallet(Google Chrome)
対応通貨 ETH・ERC20トークン
https://kasobu.com/cryptocurrency-wallet/
お勧め取引所ウォレット
取引所ウォレットの良い点としては、パスワードなども取引所が管理してくれるので、基 本的に自分のお金を無くすリスクがありません。一方、上記に述べた通り、取引所がハッ キングを受けたら、自分のお金が返ってくる保証はありません。ホットウォレット管理で は、最低必ず2FA(二段階認証)は行っておいてください。
1) bitFlyer (ビットフライヤー)
対応通貨 BTC・ETH・ETC・LTC・MONA・XRP・XLM・XEM スマホ対応 〇
https://bitflyer.com
2) GMOコイン
対応通貨 BTC・ETH・BCH・LTC・XRP・XEM・XLM・BAT・OMG スマホ対応 〇
https://coin.z.com/jp/corp/lp/general02/?aid=00296&utm_source=google&utm_medium=cpc&gclid=CjwKCAjw-5v7BRAmEiwAJ3DpuMYvu9p2SkuRVicSq7HAn5dQS9EmmsXONbG_xwZgx4f4CWbABhYbSRoC_tcQAvD_BwE
3) コインチェック
対応通貨 BTC・ETH・ETC・LSK・FCT・XRP・XEM・BCH・LTC・MONA・XLM・QTUM・BAT・IOST スマホ対応 〇
https://coincheck.com/ja/
コールドウォレット
一方、コールドウォレットはオフラインで管理されるウォレット、つまりウェブ上で繋が っていないため、ハッキングを受けるリスクがほぼなく、セキュリティーに非常に強いウ ォレットと言われています。
皆さんも記憶に新しいコインチェックの580億円ネム流出ハッキング事件や、ザイフの67 億ハッキング事件等は共にホットウォレット管理(オンライン管理)をされていたため、 ハッカーたちからハッキングを受けました。
もしこれらの取引所がきちんとコールドウォレットでオフライン管理出来ていれば、ハッ キングは防げたと言われています。
取引所のセキュリティー対策について詳しく知りたい方は 以下Youtubeでビットバンクのジョナサン氏が解説しています。
【特別放送】仮想通貨取引所とセキュリテ ィ対策の課題 with Bitbank CBO ジョナサ ン・アンダーウッドさん
https://www.youtube.com/watch?v=z4seQIKktS0
このセキュリティー面で安全性の高いと言われるコールドウォレット、 これには仮想通貨を守る秘密鍵を紙面で管理・保存する「ペーパーウォレット」や、オフ ライン端末デバイスで管理する「ハードウェアウォレット」があります。
一般的には、「ペーパーウォレット」よりも、「ハードウェアウォレット」のほうがより 多くの人々に使われています。
ハードウェアウォレットの注意点は、初期設定時に「秘密鍵」を必ず自分でメモします。 このメモは必ず人に見つからない自分だけがわかるところへ大切に保管します。この「秘 密鍵」を失くしてしまうと、お金は戻りません。
一方、ペーパーウォレットの弱点としては、このプリントアウトした紙を無くしたり、火 事で燃えてしまった等の場合は、やはりお金は戻ってきません。
お勧めのハードウェアウォレット
◆1 Ledger Nano S
対応通貨 ・ビットコイン、ビットコインキャッシュ、イーサリアム、イーサリアムクラ シック、カルダノエイダ、ダッシュ、ジーキャッシュ、ライトコイン、コモドコイン、ド ッジコイン、リップル、ストラティス、ネオ、トロン、アイオータ、リスク、ERC20トー クン
https://shop.hardwarewallet.jp/items/7538431
◆2 Trezor
対応通貨 Bitcoin(ビットコイン)、Bitcoin Cash(ビットコインキャッシュ)、Bitcoin Gold( ビットコインゴールド)、Etherium(イーサリアム)、Etherium classic(イーサリアム・クラ シック)、Dash(ダッシュ)、Zcash(ジーキャッシュ)、NEM(ネム)、Monacoin(モ ナコイン)、ERC20トークン
https://shop.hardwarewallet.jp/items/7552342
お勧めのペーパーウォレット
1) Bitaddress.org
対応通貨 ビットコイン
https://www.bitaddress.org/bitaddress.org-v3.3.0-SHA256-dec17c07685e1870960903d8f58090475b25af946fe95a734f88408cef4aa194.html
2) MyEtherWallet
対応通貨 イーサリアム
https://www.myetherwallet.com/
3) Github
対応通貨 リップル
https://github.com/tagawa/ripply-paper-wallet
仮想通貨ウォレットの仕組み
仮想通貨ウォレットとは、ビットコイン、イーサリアム等の仮想通貨を保管しておくため のお財布です。このウォレットは、
• 公開鍵
• 秘密鍵
• ウォレットアドレス
の3つから成り立ちます。
• 例えるなら
• 公開鍵=身分証明書
• 秘密鍵=パスワード
• ウォレットアドレス=口座番号
という感じです。
公開鍵、秘密鍵は暗号化技術の一つで、アドレスは公開鍵から作成され、公開鍵は秘密鍵 によって解読されます。
よって、作成される順番としては、秘密鍵→公開鍵→アドレスの順番です。
シングルシグとマルチシグ
シングルシグとマルチシグ、これは仮想通貨の管理方法を表す言葉で、シグとはシグニチ ャー(署名)の意味です。
シングルシグとは、「単一の署名」で、秘密鍵と署名が1組ずつという意味です。元々秘 密鍵は1つで管理されていましたが、この秘密鍵が盗まれてしまうとハッキングにあって しまうということから、最近ではマルチシグ「複数の署名」を採用する取引所が増えて来 ています。マルチシグでは1つの秘密鍵が盗まれても、もう一つが盗まれていなければハ ッキングを受けることはありません。
シングルシグとマルチシグの見分け方として、 例えばビットコインの場合、 アドレスが1から始まるものがシングルシグ 例)19fSB4zZqnSSiKqXWR4○○○○
アドレスが3から始まるものがマルチシグ 例)34hQj3kWyVeVduwXp○○○○ です。
先に例を出したコインチェックは、当時シングルシグを採用していたために、比較的容易 にハッカーたちからハッキングを受けてしまいました。
このようにウォレットのセキュリティーの世界は常に進化を続けています。
ブロックチェーンウォレット(仮想通貨ウォレット)
ブロックチェーンウォレットには、このようにオンライン上で管理するホットウォレット 、そしてオフライン上で管理するコールドウォレットの2つが存在します。
ブロックチェーンとは、2008年にサトシナカモト氏がインターネット上に”Peer to Peer Electric Cash System”という論文を掲載し生まれた、仮想通貨の基盤技術となる新しいテ クノロジーです。
このブロックチェーンは既存の中央銀行のような中央管理者を中央管理者が存在しない代 わりに、ユーザー同士が元帳データを共有し、管理しあう事で成り立つ仕組みです。既存 の中央集権型のエコシステムに比べ、各トランザクション(取引)が追えるという特徴か ら透明性が高く、低コストを実現し、さらにデータの改ざんが出来ないという特徴を持ち ます。
私達がブロックチェーンウォレットを利用するためには、ホットウォレットとコールドウ ォレットの特徴の違い、それぞれの強み、弱みをしっかり理解した上で、正しく利用する 必要があります。
コールドウォレット(オフライン)にはしばらく売買を行わない、中長期で保有する意思 のある通貨の枚数をしっかり保管し、ホットウォレット(オンライン)には、頻繁に売買 する分の通貨枚数を入れる、というようにしっかり分けて使いましょう。
また、ブロックチェーンウォレットには、上記のようにホットウォレット、コールドウォ レットそれぞれに違うウォレットが存在するので、それぞれの役割、用途に応じて使い分 けましょう。ブロックチェーンウォレットは正しい使い方をすれば、非常に便利で安全な ものとなります。